第20回康楽館 歌舞伎

↑11:00の公演15分前くらいかな。家から歩いて3分


平成18年7月7・8・9日
第20回康楽館歌舞伎観ましたか?

昨日までの3日間中村勘三郎さんと七之助さんが公演してました。
今回初めて全国にある芝居小屋を回るそうです。
そのいっとう最初が康楽館です。勘三郎さん初お目見えです。

勘九郎さんは怪我の為来れなくて・・・代役は
綺麗で素敵な人だと思っていたらなんと・・・中村芝のさん
知ってるよ〜!以前「野村萬斎」ハムレットのオフェーリアやってた人だ。
とっても女性的で い・い・ 得した気分。
まあ親子3人揃い踏みを見れないのはチョット残念だったけど。

同期生も結構見に来てるんですね。マキちゃんも来てたらしい。
多津さんも午後から観るって、
葉書をたくさん出したらしいです。7枚出して2枚あたったそうです。

役者や演目によってはあまっている年も在るんですよ。
今年の混み方は半端じゃないです。私は昼の部を観させていただきました。
身替座禅、喜劇で良かった。


口上も良かったですよ。

勘九郎さんは地方に行った時はその町の商店街で食事をするように心がけているそうです。
(パンフレットに書いてあった)
中村座も東京の下町の人たちに溶け込んで支えられているんですよね。
友達の故郷(ふるさと)木場を見てから江戸時代から続く下町パワーを凄く感じる今日この頃です。



で、歌舞伎の人たちとか、コンサートやお芝居、テレビの収録なんかに来た
有名人は毎回「幸楽」でホルモン焼きを食べるのはお決まりになっているんですが・・・。

8日の夜は奈良岡屋さんに行ったそうです。
そこで、一人でお酒飲んでたおじさんから「勘三郎さんですか?」と声をかけられたそうです。

そのおじさんとお話をしてとっても感動したと勘三郎さんはおっしゃってました。


なぜかって・・・彼はこの20年間毎年康楽館歌舞伎のお手伝いをしているそうです。


で・・1度も歌舞伎を観た事が無い・・と・・・。


炎天下の中だったり雨だったり・・・。
始まる前から終わりまでボランティアで駐車場の整理をしている・・・と。



で、勘三郎さんはそのおじさんに「失礼ですがお名前は?」と聞いたそうです。
おじさんは「いや、名乗るほどの物ではないです。」って


こういう「名もない」というか、「名のらない」人たちに支えられてこの芝居小屋(歌舞伎)が
存続しているんだと思うとありがたくて感動しましたと言ってました。


「名のらないボランティア」20年間無償の援助・・・立派です。

いやあ、泣ける。私も感動しました。こういう人が小坂町の歌舞伎公演を支えているんですね。
このトラック置いてあるところの左側が駐車場です。



実は私もいつかはボランティアで会場案内の
お手伝いでもしようかと思っておりました。夏の着物をきて・・・・・着る機会が無さすぎるもので ルン。
チョットは役者さんとすれ違うことがあるかも知れないし・・・少しは舞台を覘けるかも知れない。
楽しそう・・・と。

当日、知り合いがボランティアしてるのを見て、
「人間の存在意義って人の役に立つこと」・・・それを実行していてえらいなあと感心しておりました。

それはそれでとても意義のあることですが・・・。
ああ・・・なんだか、恥ずかしいです。

駐車場整理のおじさんは誰だったのか知りたくなりました。
小坂町民としてお礼を言いたい気分です。

でもたんに歌舞伎きらいな人だったりして・・・。
チケットもらっても見に行かない人は小坂町にはたくさんいます。


もう一つ面白かった勘三郎さんの口上
小さい頃、お父さん(17代勘三郎さん)に楽屋での態度であることを言われ、しょっちゅう怒られていたそうです。
でも、なぜなのかその意味が解っていなかった。
今回、康楽館の楽屋を使って、初めてその言葉の意味が解ったと言っていました。

小さかった現勘三郎さんは
何といって注意されたのでしょうか??


楽屋では静かにしなさい!でした。

本当に響くんですよ声が、売店の人が話してる声も客席には筒抜けです。
私の席の近くのお蕎麦を売るちょっとしたレストランの人の話し声が聞こえてきて、
思わず注意しようかと思いましたよ。決して大声で話しているわけでは無いんですよ。
普通に話しちゃいけないんです。小声で話さないとね。

康楽館の楽屋は舞台の奥にあるから地続きです。
役者さんのセリフがすべて楽屋にも聞こえてくる・・・。
楽屋の話し声も舞台には筒抜けということですね、だって木造建築ですもん。
雨の日は凄くうるさいです。

昨年、川崎市(小坂町と同じでかつて公害がひどく環境問題に関心が高い)出身の市民文化大使、
雨海麻世さんが得意のカッチィーニのアベマリアをマイクを通して歌ったときは変に響きすぎて
思わず「生声で歌ってください」って言いたくなりましたよ。文明の力は要らないように出来てるんですね。

防音装置無いし・・。冷暖房装置もあまり効かない。(冷房あることはあるみたいです。)
夏はセンス必要ですよ!皆でパタパタして風情あります。

やっぱり扇子は日本発祥です。

これが現存する最古芝居小屋康楽館のよ!
この不快さが風情があっていいと思う今日この頃です。

勘三郎さんの絵が描かれている
機材運搬トラックです。
明日は岩手県北上市で公演です。