生ビールの流通で出回っているビア樽(サンケイ樽)を自ビールに使用する方のために、参考知識をご紹介します。
※サンケイ樽→生ビールが入っている樽。 形状はグランディシステム(キリン用)と、サンケイシステム(アサヒ、サッポロ、サントリー)とに分かれる。

写真はサッポロビールのビア樽ですが、上の部分に右の写真のように警告が印刷されております。
なおかつ、いたずら半分で栓を緩めないよう、栓にはロックがかけられており、特殊工具を使用しないと開栓できない仕組みになっております。

先日、知り合いのお酒屋さんで買い物をした時、入り口に積まれていた空のビア樽を「お譲りいただけるものか」とお聞きしたら、メーカーと連絡を取り、結果的にはOKとのことで2個譲って頂きました。お値段は1個 1,150円でした。買ったというよりもリースさせて頂いたという言い方が正解かもしれません。

※余談ですが、最初の頃はストッパーが付けられていなかったので、すべてのビア樽の開栓は容易に可能でした。しかし、このストッパー(正式名 Fitting)の開発に携わった方のお話によりますと、回収したビア樽の清掃中に口金が飛び出し、それが作業員の顔に当たって命に関わるような大けがをしたそうです。それを機にストッパーの開発に取りかかったそうですが、ドイツの特許をかわすためにウン千万円もの開発費がかかったとのことでした。















2つを見比べてみたら左が刻印の無いタイプ、右はS(ストッパー)の刻印がついていました。実はこの刻印の下部にストッパーが仕掛けられています。
ちなみに中心がビールを取り出す蓋、その周りの少し大きめの中蓋はガスを送り込むためのものです






最初に刻印のない左側の樽に挑戦、中蓋を押し込み、蓋全体を左回転させるだけで容易に開栓出来た!

次に、刻印のある口金に挑戦した。
1、必要な工具  ワッシャー(100円硬貨大)、ドライバー、ラジオペンチ、細いマイナスドライバー





2、中蓋にワッシャーを乗せる。



2、刻印の反対側にずらし、刻印の下部分を方向を少しあける。

3、懐中電灯等で中をのぞき、マイナスドライバーをストッパー金具に差し込み、マイナスドライバーを90度回転させて、ストッパーを沈める。






4、蓋全体を左に回転させ、抜き取る。
 決して簡単な作業ではありませんが、要領が分かると意外と単純です。挑戦してみて下さい。




市販のビア樽開栓の仕方