戸沢撲天鵬(ぼくてんほう。明治12年12月5日〜昭和38年1月8日)
明治末の新傾向の俳句運動に率先して当たった功績は大きい。本名泰蔵。石井露月、河東碧梧桐門下。明治四十二年、小石川区関口台町二二から俳誌「蝸牛」創刊、終刊四十四年十一月、三巻七号。荻原井泉水の「層雲」以前の新傾向では「日本」と共に重要な句誌になろう。大須賀乙字も参加した。同人に兄の百花羞、畠山林閃烏、武田蕗青、内田彰鱗、三浦薔薇、河東碧梧桐、喜谷六花、宇佐美不喚楼ら。同誌は石井露月文庫蔵。乳牛タイムス社主宰。昭和七年当時は世田谷九六九に居住していた。彼のきっかけで、雄物川町などに新傾向俳句が盛んになる。句集に『願望』。兄は東北俳壇に重きをなした百花羞。初代栄村長(現横手市)戸沢盛徳の二男。
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