素材がそろったらいよいよ料理。
いろいろ種類があるので、ちょっと見てみましょう。

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それでは、八っちゃんの代表的料理”大口径地熱井”の作り方を紹介します。

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1.地熱井の種類

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小口径調査井 ・最終坑径(いちばん深いところの直径)は、100mm程度
・岩石を採取したり温度を測定したりするのが主目的
・詳しくは、「特選素材探求」へ戻る。
大口径調査井 ・最終坑径は、220mm程度
・掘った後に蒸気や熱水を噴出させて、発電所を作ることができるかどうかを調べるのが主目的
・後で、生産井や還元井として使うことが多い
生産井 ・最終坑径は、大口径調査井と同じく220mm程度
・地下から蒸気や熱水を取り出し、蒸気を発電所に供給するための井戸
還元井 ・最終坑径は、大口径調査井と同じく220mm程度
・生産井から取り出した熱水や発電を終えた蒸気の凝縮水を地下に戻すための井戸
観測井 ・地下の圧力や温度を長期間観測するための井戸
・ほとんどが調査井、生産井、還元井からのお下がりなので、坑径はいろいろ

・大口径調査井と生産井、還元井の作り方はほとんど同じです。ここではまとめて大口径地熱井と呼ぶことにしましょう。
・澄川地熱発電所は、生産井2000〜2500m、還元井1500〜2000mを標準としています。


2.大口径地熱井の作り方

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●右の図をクリックすると、拡大図が見られます。

@ 掘り具(ドリルパイプ、ドリルカラー)の先にビットをぶら下げ、地上で掘り具を回して掘ります。
 この時、泥水ポンプを使って泥水(でいすい)を掘り具の中に注入し、掘り具の外側から掘り屑を地上に排出します。
 泥水を送る量が足りなかったり泥水が良くなかったりすると、掘り屑がうまく排出できなくなり掘り進むことができません。
 泥水は、人間の体で言うと血液のようなものです。
A 途中まで掘ったらケーシングパイプを井戸の中に入れ、その回りをセメントで固めます。
 これは、掘っている最中に泥水が地層に流れ出したり、掘ったところが崩れたりするのを防ぐためです。
B Aで入れたケーシングパイプの内径より小さいビットを用いてケーシングパイプの下を掘ります。
 また途中まで掘ったらAとおなじようにケーシングパイプを入れ、その回りをセメントで固めます。
 これを3〜4回繰り返します。
C  最後の段は、ひたすら割れ目に当たるまで掘ります。
 割れ目に当たったかどうかは、泥水が地上に戻ってこなくなることでわかります。これを逸泥(いつでい)といいます。
 この割れ目から蒸気や熱水を取り出すので、ここが崩れたり埋まったりしないように孔明管(孔の開いたパイプ)を入れて井戸を仕上げます。

 もう少し詳しく知りたい方は、解説を見てみましょう。


<解説>


■泥水の作り方がまずいと、掘り具が抜けなくなることがあります。これを抑留(よくりゅう)と言い、最悪の場合は、掘り直しになってしまいます。
■最終段以外で逸泥が発生した場合は、セメントなどで割れ目をふさいでから掘り進みます。
■最終段でたくさんの割れ目を掘り抜くために、泥水に空気を混ぜて逸泥しにくくする方法もあります。これを空気混合泥水掘削と言います。
■井戸を途中で曲げることもできます。これを傾斜掘削と言います。
■傾斜掘削は、一つの敷地から広い範囲に何本も掘削できるので、掘削敷地や配管敷地を少なくすることができます。


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