料理の命は素材にあり!
地熱の場合、特選素材の条件は主に3つあります

@熱い (地下の温度が高い)
Aきめ細やか (割れ目がいっぱい)
Bみずみずしい (蒸気や熱水がたっぷり)

それでは、特選素材の一般的な探し方を紹介しましょう。
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1.空中から

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 まず、人工衛星や航空機を使って、地熱資源のありそうなところの目星をつけます。といっても、いちいち人工衛星を飛ばすわけではありません。既に資源を探すために地球の周りを回っている人工衛星(資源探査衛星)や航空写真などで収集された画像を買って温度が高そうなところや割れ目が発達していそうなところを見つけるのです。
 また、飛行機やヘリコプターを飛ばして、空中から磁気の強さを測定することもあります。岩石は高温になると磁性を失う性質があるので、磁力の弱いところが高温になっていると予想できるのです。この探査方法を空中磁気探査といいます。


2.地上から

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 空中からの探査である程度目星がついたら、今度は地上から地熱資源を探します。
 探し方はいろいろありますが、代表的なものをご紹介しましょう。
@地質調査
 俗に「地質屋」と呼ばれる地質学の専門家が、山や谷を歩き回って地質を調査します。このとき、岩石のサンプルを持ち帰って様々な分析を行い、その付近の地質や周辺の火山の歴史(数万年〜数億年という気の遠くなるような時間です!)を解き明かします。これにより、現在利用可能な地熱資源が地下にあるかどうか、おおまかに推定することができます。
A重力探査
 地上の重力は一定ではなく、地形や地下の岩石密度によって微妙に違っています。たくさんの位置で重力を測定し地形の影響を取り除くと、地下の岩石の密度の分布がわかります。この密度が急激に変化しているところは、密度の違う岩石が隣り合わせになっていると考えられ、大きな地層のずれ(断層)があることなどが推定できます。断層の近くには熱水を蓄える割れ目が発達している可能性が高いと考えられるのです。
B電気探査・電磁探査
 電気探査と電磁探査は測定の原理は多少異なりますが、どちらも岩石の電気の通り易さ(電気抵抗)を調べるものです。電気の通り易さは、岩石の性質や岩石に含まれる鉱物などによって異なるので、それを地上で調べることによって地下の構造を推定することができます。原理的には、体脂肪率計(水分と脂肪分の電気抵抗の差を利用)とよく似ています。
C地化学調
 重力探査や電磁探査は、岩石の物理的な性質を利用する探査法(物理探査)ですが、水やガスなどの化学的性質を利用した探査法もいろいろあります。
 地熱資源の豊富なところの近くには、温泉や湧水、噴気帯などがあり、そこから出てくる水やガスの化学成分を分析することにより、地下深部の温度や水・ガスの起源を知ることができます。また、地熱開発が温泉などの自然環境に影響を与えないためのバックデータとしても活用することができます。


3.地下潜入

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 地上からの調査で温度・割れ目・流体の3条件を満たしそうな場所がわかれば、実際に地下に孔を掘って岩石を採取したり温度を測定したりして地熱資源の質を調査します。
 この時掘削する孔は「小口径調査井」と呼ばれ、直径100mm程度の円柱状の岩石サンプル(コアまたは岩芯と呼びます)を採取しながら掘削します。小口径調査井の深さは、500m〜1500m程度で、調査範囲内で1〜2km2当たり1本程度掘削するのが一般的です。
 小口径調査井で採取したコアを詳しく調べ、さらに掘削地表調査で得られた様々なデータとを比較することによって、より正確な地下構造がわかってきます。また、地表からはなかなか測定できない地下の温度を直接測定することもできますし、割れ目の発達度合いや流体の性質なども調べることができます。


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