
既存のうつ病尺度では、従来の昔ながらのうつ病を測定する心理検査です。
従来のうつ病とは、几帳面、生真面目で責任感が強い性格で、模範生、優等生と評価される人たちがなりやすいうつ病であり、既存のうつ病尺度で十分に評価可能のように思われます。
しかしながら、21世紀に入り、いわゆる「新型うつ病」と呼ばれるうつ病が急増しつつあります。1994年に米国の精神疾患診断基準DSM-IVでは、すでに「非定型うつ病」をひとつの疾患単位としてその存在を認めています。非定型うつ病イコール新型うつ病ではありませんが、従来存在しなかった新種のうつ病が米国で認められたのは事実です。
ここ数年、わが国ではマスメディアなどでも新型うつ病が取り上げられることも増えており、現代のストレス社会に急増している新型うつ病は、大きな社会問題のひとつであるように思います。
確かに、非定型うつ病の操作的な診断基準であるDSM-IVでは、診断基準が存在しますが、定量化の問題を始めとして、実際の臨床現場では使い難い点が多々あり、非定型うつ病を的確に測定し得る検査法の開発が望まれています。
そこで、GSD(Globa Scale for Depression)を開発しました。